幼なじみのあいつと恋、始めました。

「三吉ひでぇ!!!!」

悠ちゃん、希夜の扱い上手だな。

「…てか、前から思ってたんやけど、希夜くん、桃にアピっても無駄」

悠ちゃん、そんな真っ向から言わなくても。

「俺の勝手だろ。好きな女にアピって何か問題でもあんの?」

そう。

私と希夜の関係は、ただの幼なじみなんかじゃない。

恋愛絡みのめんどくさい関係だ。

「桃が、希斗兄のことが好きでも、俺はいいよ」

そう、希夜が言う。

待って、今、なんて言った?

「なんで、知ってんの…!?」

私が希斗のことを好きなことを。

悠ちゃんも知らないのに。

「好きな女のことなら何でもわかるに決まってんだろ?」

でもな、と言って。

「俺は諦めねぇから!」

バカだね。

希夜も私も。

ほんとに、バカだ…。