幼なじみのあいつと恋、始めました。

「残念。平野伶菜です、王子」

「王子じゃねぇよ。で?何か用?」

「…桃」

「は?」

「桃のことは知ってるよね?」

「桃って…。俺には1人しか思い当たらねぇんだけど?」

もしかしたら、あいつだとしたら。

何かあったんだろうか。

「そこの廊下でっ…!!!!!」

そう平野が言い終わるまで。

脳裏に最悪なモノが浮かんできて。

ーガタンッ!!!!

教室を出たら。

「あ、ああああのっ!」

「あぁ?」

「っ…そ、その子ものすごく嫌がってますよ!あ、あなたは最低ですか!?」

俺と同じクラスの女の子を助けようとする、桃の姿があった。