「……すごいね。」


翌日、学校に行ってみると、あたしのファンと八雲くんのファンで、教室の扉が塞がっていた。

あたしが来た途端に、集まってくるファンたちに囲まれ、動けないでいると、腕を引っ張られた。


「おはようございます、黒城さん。」


「あ、八雲くん。おはようございます。
…でもなんで、助けてくれたんですか?」


「お話したいことがあって。
いいですか?」


「はい。」