黒薔薇





10分ほど、フェンスにもたれかかっていただろうか。
海翔が口を開いた。


「そろそろ戻るぞ。冷える。」


季節は冬。
吹く風がひんやりと体にしみる。


「もうちょっといたい。」


「風邪引く。」


「いいじゃん。
あとちょっとだけ。」


「お前は子供か。
ほら、早く戻ろう。」


「あたしは子供ですぅ〜。」