黒薔薇





わかってる。
自分の気持ちも、徐々に自覚しつつある。

でも、なかなか一歩が踏み出せない。


「大丈夫。」


小さい子を安心させるかのように、奏汰はぽんっとあたしの頭に手を置いた。

なんだか、くすぐったい気持ちになる。


そんなとき、扉があいて、星樹が戻ってきた。


「あ、邪魔だった?」


「いや、別に。」