それから毎日、あたしは奏汰の病室に行った。 「奏汰、なにか思い出した?」 そう聞くと、答えはいつも同じだった。 「いや、なにも。」 「そっか。」 「思い出そうとすると、頭が痛くなって。 ごめん。」 なんで、あたしのことだけなんだろう? 奏汰は、何を忘れたかったの?