こんなにも幸せな時間は、いったいいつぶりだろう。
月並みでロマンチックすぎる表現だけど、
このまま時が止まってしまえばいいのにと何度も思った。
ずっとずっと19日のままでいい。
このままこうして涼ちゃんと居られるなら、あれほど望んだ明日もべつに欲しくないとさえ思った。
…でも、時の流れは残酷で。
「あと、15分だな」
一秒たりとも時は止まってくれる事無く、長い針はいつの間にか45の数字を指し示す。
少し緊張を含んだ涼ちゃんの声が、パチリと。
シャボン玉を割るように、私の心を支配していた幸福感を消した。
息をのんだ私の様子を彼は、気遣うように横目で見て。
まるで話題を変えるかのように。
「…そーいや俺、まだ告白の返事きいてねーんだけど」
「…え。…え、はあ!?
あ、いや、その・・・・今!?」
…そして、あまりにも唐突に落とされた爆弾。
予想もしていなかったその言の葉にぎょっとして涼ちゃんのほうへと向き直ることとなった。

