「―――あんな終わり方するなんて、知らなかったな、あの時は」
ふいに口をついて出た感傷。
それは穏やかだった気持ちにふと、小さく暗い影を差す。
目ざとくそれを見つけた涼ちゃんが、私の頭を肩に抱き寄せた。
「…まだ終わってねーだろ。
何の奇跡かは知んねーが、俺はお前に命つないでもらってんだ」
今なら七海の一人は二人受け止められるしな、とからかいの応酬のように悪戯に笑う。
柔らかく下がった切れ長の目。
いつも涼しげな印象さえするそれは、こういう時だけ温かみを帯びる。
ふいにくらったその子供っぽい表情に、顔の中心にじわじわ熱が集まっていくのを感じて。
「…そーですか」
赤く染まっているであろう頬を隠すために、ふいと顔を反対方向に逸らした。

