急に振ったその話に、涼ちゃんは「ああ、」と思い出す世に目を上にあげて。
「あれはビビったな。
栗拾いに公園言ったらちびが木の上でわんわん泣いてやんの」
「ちびって同い年なのに……まあいいや。
でさ、5歳とは思えない男前な涼ちゃんが手広げて、
「俺が受け止める!」って堂々宣言」
にやにやしながらからかい口調で言ってみれば、うるせえよと頭をはたかれる。
「ちゃんと受け止めてやっただろ」
「…涼ちゃんの骨折というおまけつきで」
「…っ、それはだな!」
カッと顔を赤らめた涼ちゃんにアハハ、と声をあげて笑ってしまった。
あの時、子猫を下に落としたところまではよかったのだ。
…だけどまあ、当然というべきか
当時はそこまで体格差がなかった私を、彼が上手にキャッチしきれるはずもなく。
それでも私をかばい切ったせいで涼ちゃんは腕の骨を折る大けがを負った。
お母さんが「助けてくれたのはどこの子!?」と半狂乱になった矢先、隣に越してきたばかりの家の子だったということが発覚し、
家族総出で菓子折りを持って謝罪しに行くという事態にまで発展。
「お嬢ちゃんが無事でよかったね!涼は名誉の負傷だよ」と豪快に笑い飛ばしてくれたおばちゃんのおかげで、私と涼ちゃんは「幼馴染」になれたのだ。

