いつも心の中ではカウントダウンをしているけれど、 こうして本人に時を告げたのは当然初めてだった。 私が涼ちゃんならきっと怯えるであろう死の宣告。 でも、涼ちゃんはまた笑って。 「じゃ、今回は生きてやる」 ピン、と額を襲ったデコピンは、彼特有の微妙な痛さ。 額を抑えて、ふと気付く。 さっきまであれほど心にはびこっては私を蝕んでいた不安が、いつの間にかなくなっている。 不思議だった。 涼ちゃんがそう言えば、 本当に生きられる気がする。 今回こそは、正解をつかめる気がする。