「――――……う、そ」
次に発した確認の声はさっきよりはしっかりとした響きをもって静かな空気を震わせる。
ずっと、ずっと、欲しいと焦がれていた言葉。
「…本当だっつの」
観念したように吐息混じりで返された返事は吟味するまでもない。
まぎれもない「肯定」で。
抱きしめられた体の感覚が、今更のように熱をもって痺れだして。
なぜ、今なの。
こんなときじゃなかったなら。
もし、これが「初めの19日」だったなら。
もし、涼ちゃんが死ななくて、
当然のように続くはずの「明日」があると疑うこともせず生きていたあの時だったら。
私の頬を伝う涙はきっとうれし涙のみだったのだろう。

