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「……――――――――っ。」
ふ、と深いところに会った意識が急に浮上してきた感覚。
止めていたような息がゆるやかに気管を通りだす。
一瞬自分が何なのかさえ分からずに、重たすぎる瞼を何とかこじ開けようとした。
その作業にかかるほんのわずかな時間。
たったそれだけの秒数のさなかに脳裏によみがえったのは、繰り返す19日のループの事。
…私が、涼ちゃんに向かって訳の分からない叫びをあげてしまったこと。
――――――今の時間は?
きしむ体の感覚を忘れて、とっさに跳ねるように体を起こした。
それと同時に視界に入ったのは、驚きと心配が入り混じったような表情で、私の傍らに座る涼ちゃんの姿。
「…………目、覚めたか。
具合は?」
安堵の混じる彼の声。
時計の時刻は午後3時。
とりあえずハアと息をつく。
ああ、よかった。
間に合った。

