ぼろぼろと頬を大粒の涙が伝った。
高い場所にいる恐怖からくるものなのか、
ただただ降りられない自分の行く末を途方に暮れていたのか。
落ちたそばからその涙は、私の服の裾と子猫の毛の中に一瞬で吸い込まれていって。
がさがさと下で鳴る葉のこすれる音が私を待ち構えているような気さえして、
背筋だけがぞっと冷えていく。
ついにわああ、と声を上げて、少し暗くなってきた秋の空気から逃れるように、子猫に顔をうずめてまた泣いた。
…そんな時だった。
『……降りれねーのか?』
ふと、下から張り上げられた、驚いたような男の子の声。

