「リセット。」



今回こそは、なんて淡い期待だけが薄れていく。







「リセット。」




涼ちゃんが死ぬのは95回目。



なのにみんなは突然の涼ちゃんの悲報に衝撃を受け、




息をのみ、泣き崩れていく。



なのに私は涙一つ流せなくなっていて。





「リセット。」


小テストは毎回満点。



先生の授業や雑談さえ、何も見ずに空で言える。





動きが違うのは涼ちゃんだけ。


だから周りの被害をどれだけ少なくしても涼ちゃんだけは助けられたことがない。








だからこそ、さらにいらだつ。




「リセット。」




どうして。



こんなに繰り返してるのに。






「リセット………ッ



リセットッッ!!」