▼リセット。







…ただ、



私のお腹が鳴らなかったせいか涼ちゃんは飴をくれなかった。





代わりに机の上には、小さな紙が投げ込まれた。



一回目とはちがって、綺麗に折られたノートの切れ端。



「大丈夫か?」とたった一言書かれたその紙に、



ふっと口元が緩むのを感じる。




「心配性すぎ。」と余白に書き込んで手紙を投げ返したと同時、



前方から先生の怒鳴り声。



いちゃつくな、という見当はずれな怒りに皆のクスクス笑い。



嬉しさと恥ずかしさでうつむいた。




のに。




(…え。)




前髪越しに見えた涼ちゃんの顔はほのかに赤く染まって見えて。



思わず手から滑り落としてしまったシャーペン。




ぎょっとして確認しようとした途端、



ふい、とそっぽを向いてしまった。





あれは照れてるだけなのか、



それとも、もしかして。




―――そういう、事なのだろうか。