▼リセット。




「おばさんか母ちゃんに…


いや、今どっちもいねーか…っ」





こんがらがって爆発しそうな頭をめまぐるしく整理する。




私の様子に慌てふためく涼ちゃんは、






ホントにホントの本物で。




半ば抱きかかえられるようにしてあてられた手は温かい。






ーーー生きている。






そして今日は10月19日。私の知るその日も確か、



涼ちゃんは8時ピッタリに目覚ましを止めに来た。






―――…夢じゃ、なかった?





本当に私は涼ちゃんの死を変えられる?






普通ならだれも信じられないような夢物語。





笑い飛ばされるか、心配されるか。


気でも違ったかと病院に連れていかれるくらい突拍子のない事。







私だってこの見覚えのない懐中時計がなければ、涼ちゃんが死んだことのほうが



夢だったのだと錯覚するだろう。




だって今、彼はこうして私の目の前にいるのだから。