▼リセット。


オムライスの端は、あっという間にパラパラのチャーハンの卵のようになっていって。




もし今涼ちゃんが来たら、


食べ物で遊ぶな、と怒られそうだ。




ホントにオカンか、
なんて一人ツッコミ。




ハア、と一つため息をついてスプーンを放り出した。





…否、放り出そうとした。




スプーンが指先まで滑り落ちかけたところで、軽やかな音楽を奏で始めた私のスマホ。





ただただスプーンは下に落ちた。





ぶるぶると震えるそれを勢いよくひっつかんで。




誰からの電話かも確認せずに、「通話」の文字を急いで叩いた。



「もしもし涼ちゃん!?遅いよ!


先にオムライス食べちゃうとこだったじゃ…」




ここでふと、おかしな違和感を感じて口を紡ぐ。




勢いよくまくし立てても、電話口から返事はない。




「…もし、もし、
涼ちゃん?」





少し勢いを落として呼びかければ、




電話の向こうは涼ちゃんじゃなく、涼ちゃんのお母さんだということに気付いた。