オムライスの端は、あっという間にパラパラのチャーハンの卵のようになっていって。
もし今涼ちゃんが来たら、
食べ物で遊ぶな、と怒られそうだ。
ホントにオカンか、
なんて一人ツッコミ。
ハア、と一つため息をついてスプーンを放り出した。
…否、放り出そうとした。
スプーンが指先まで滑り落ちかけたところで、軽やかな音楽を奏で始めた私のスマホ。
ただただスプーンは下に落ちた。
ぶるぶると震えるそれを勢いよくひっつかんで。
誰からの電話かも確認せずに、「通話」の文字を急いで叩いた。
「もしもし涼ちゃん!?遅いよ!
先にオムライス食べちゃうとこだったじゃ…」
ここでふと、おかしな違和感を感じて口を紡ぐ。
勢いよくまくし立てても、電話口から返事はない。
「…もし、もし、
涼ちゃん?」
少し勢いを落として呼びかければ、
電話の向こうは涼ちゃんじゃなく、涼ちゃんのお母さんだということに気付いた。

