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家についてすぐに確認したスマホ。
16時45分、
つまり2分前に涼ちゃんからメールが来ていた。
部活が早く終わったから6時くらいには来れるとのこと。
先輩たちと本屋に寄り道してくるらしい。
「じゃあ、ご飯食べてく?
涼ちゃんの好きなオムライス作っとくよ。」
私が唯一涼ちゃんの為に覚えた料理。
ふざけてハート付きのメールを送信すれば、「サンキューな。」とニコニコマーク。
速攻で返信された珍しさもさることながら、
あの仏頂面な涼ちゃんのニコニコマークに吹き出した。
どんな顔して打ったんだろう、涼ちゃん。
聞いたらぼこぼこにされるかな、
なんてにやにやしながらボウルに卵を割り入れる。
カシャ、という小気味のいい音とともに、
二つの黄色が綺麗に並んで。
午後5時を告げるサイレンが何の気なしに耳を揺らした。

