「大好き。」


「ありがとう。」





たったそれだけの言葉を残した屋上の影。






彼女は屋上の柵を飛び越す。








「……さよなら、涼ちゃん。」






17時を指す時計の大きな鐘と、ケータイのアラームが、







最後の言葉を掻き消した。