「ノアちゃんは、何であそこにいたの?」



「あそこ…?」



「この街から離れたあの木ばっかりの場所だよ」



何もない…。



そっか。



この人達は知らないんだ。



あの場所に地獄があることを…。



「…ちょっと野宿を」



「え!野宿?」



「はい。私、家がなくて」



苦笑いでそういうと、相模さんのお兄さん……秋さんは申し訳なさそうにうつむいた。