「なんかいいことでもあったみたいだな。」



帰りの車の中鈴さんが私に尋ねた。



「いい部屋見つけたんだ。
これでいつでも眠れる。」



「本当、詩茉はそればっかだな。
それと、珍しいじゃん。詩茉がアイドルのCD持ってるなんて。」



「あー、これは貰ったんだ。
サンライトの久住君に。」



CDを手に持って裏を見ればメンバーの名前の隣に堂々と刻まれた''セナ''という文字。



「詩茉今日はバイト休みだよな?」



「うん。だから家でゆっくり寝るよ。」