そして、リョータと付き合って2ヶ月たったくらいの時だった。



『ねぇ、誰とメールしてるの?』


寝室でスマホをコソコソと弄っていたリョータに後ろから声をかけた


『別に。友達だけど。』


リョータは目を合わせず、下を向いて答えた。

『…ふーん。
今日の夜ご飯だけどさ、』


『─悪い、出かけるから。』



そう言い残し、さっさと出て行ってしまったリョータの背中を見て、もしかしたらと思った。




そんな予感が今、目の前で繰り広げられる場面に遭遇して、予感ではなく本当の事だったのだと気付いた。


‥…浮気か。




なんだろう


そうわかった瞬間、心に穴が開いたように虚しい感覚に襲われた。



穴が開いたようなのに、痛い。



すごく、痛いんだ。



ズキズキと締め付けられるように、抉られるように、痛いんだ。



ぎゅっと左胸の部分の服を掴んだ。