ー放課後ー

全ての授業が終わり、少しボーッとしている時だった。



千豊季「ねぇ瞳瑠!グラウンド行かない!?」

瞳瑠「ぐ、グラウンド?どうして?」

千豊季「サッカー部を見に行くの!!私ね、部活やろうと思ってさ〜!」

瞳瑠「え、千豊季がサッカーやるの?」

千豊季「サッカー部って言ってもマネージャーとかだよ?」

瞳瑠「あ、そっちか(汗)」



と言う訳でグラウンドへー((


グラウンドには沢山の部員が居たが、マネージャーらしき人は居なかった。



サッカー部顧問「見学?マネージャーは今一人も居ないから大歓迎だよ?」

千豊季「はーい。見学させてもらいます!」



部員が練習している中で凄く目立つ程上手い人が居た。



千豊季「あ!あのめっちゃ上手い人!部長の矢野先輩だよ!!」

瞳瑠「有名なの?」

千豊季「うん!!運動神経抜群のモテメンなんだからッ!!」



も、モテメンですかッ!!((

確かにモテそうな顔してるしね、うん。



―――――


日が落ちていく頃、部員達は練習をやめ、片付けを始めた。



瞳瑠「私…サッカー部マネージャーやろうかな…」

千豊季「他は見ないの?バスケ部とか剣道部とか!」

瞳瑠「うん…サッカー部。」

サッカー部顧問「マネージャー、やりたい?」

瞳瑠「やりたいです!」

サッカー部顧問「じゃあこれ…入部届け!マネージャー希望って書いて印鑑ね。」

瞳瑠「はい!」



紙っペラ一枚でこんなにも嬉しいとは…(ちゃんとした入部届けです)



千豊季「あ、お兄ちゃんとこ行かなきゃ…瞳瑠はどうする?」

瞳瑠「もう少し、ここに居ようかな…?」

千豊季「そっか…じゃーね!」



千豊季に手を振ってからグラウンドの方を向き直すと、私の方へと向かってくる人がいた。…エースの矢野先輩だ。



翔流「見学どうだった?」

瞳瑠「サッカー部、凄いなって思いました。…マネージャーとして入ろうかなと…」

翔流「ホント?…ハハッ!マネージャーか!それは嬉しいや!!俺、矢野 翔流(ヤノ カイリ)。翔と流でカイリ。よろしくな!!」

瞳瑠「ひ、姫月瞳瑠です!よろしくお願いします!!」



無意識に鼓動がはやまって、思わず顔を逸らした。



翔流「サッカー部に1人の女の子か。キンチョーするよな。」

瞳瑠「はい…でも部員さんのサポート全力で頑張ります!!」

翔流「おう!でも頑張りすぎんなよ。…あ、後ー…苗字じゃなくて名前で呼んで欲しいな…」

瞳瑠「…カイリ先輩…?」



そう呼ぶと頬を赤く染めて嬉しそうに笑った。



翔流「あんがと!!部に女の子が来たらそう呼んでもらうって決めてたんだ!!」

瞳瑠「そうなんですか。」

翔流「ん!じゃ気を付けて帰れよ、瞳瑠。」



ニコニコと笑いながら見つめてくる彼は優しく背中を叩いて…



翔流「また明日な!!」



と手を振ってくれた。