━━学校にて━━

千豊季「ねぇ瞳瑠?」

瞳瑠「何?」

千豊季「私のお兄ちゃん、興味ある?」



……今なんて言った…?



千豊季「あ、えっと…私のお兄ちゃんがね彼女募集中なの。で瞳瑠の事、紹介したいから、放課後時間空けといてね!!」

瞳瑠「え!?ちょっと!?はあ!?」



場所を考えず大声で叫び過ぎた。
皆の目線が私に集まる。



瞳瑠「ご、ごめんなさいぃッ!!」



目線から逃れる為、人気のない階段へ逃げた。

…にしても此処…何で人気が無いの?…



??「君、誰?」



ビクッ

いきなり聞こえた声に身震いする。
どうやら後ろからのようだ。



瞳瑠「い、一年の姫月です!!(汗)」

??「……姫月 瞳瑠か…。」



…??何で下の名前まで??

後ろを振り返り声の主を見ると。
切れ目の少し怖そうな3年生の男子だった。



瞳瑠「…どうして下の名前まで…?」

蒼「君達新入生の名簿を見たからね。僕は3のB、浦田 蒼。此処の生徒会長だよ。」



こ、この人生徒会長さん!?



蒼「君、僕の場所に来るなんてよっぽどの度胸だね。」

瞳瑠「…え?」

蒼「知らないのか?…此処は僕の場所なんだ。勝手に来た奴は……これを飲ませるんだ。嫌でも。」



それは瓶に入っていた。
色はピンク色で綺麗に見えたが、返ってそれが危険さを表していた。



瞳瑠「…毒薬ですか?」

蒼「そうだよ。…まぁ死にはしないけど、飲めば…………フ…」



ニッと嗤う彼はどうやら物凄くヤバイ人らしい…



蒼「君は見逃してあげるから…早く行ってくれる?」

瞳瑠「はいぃッ!!」



私は勢い良くその場から走り去った。

その後、彼は何か言っていたが、聞き取れなかった。



蒼「悪くないね…」