数日の平和を味わっていたあたしは、ふとクラスに漂う違和感に気付いた。 あたしに話し掛けて来た女子の一人が、何か言いそうにあたしへ視線を投げかけ、すぐに顔を伏せた。 なんだ?と思いながら、あたしはクラスを見回す。 特に変わりはない。松沢たちが教室の隅で、声高に喋っているだけだ。 松沢たちの視線の先には、先ほどあたしを見た子が俯いて席に座ったまま何かを隠すように握りしめている。 時折肩を震わせていた。 あたしは声を掛けようか迷っているうちに、授業開始のチャイ厶が鳴った。