それから、2年生の那は部活に打ち込み、バイトを始めた。


図書室にはあの日を境に、いけなくなってしまった。



だから、バイトは図書館にした。

地元にある図書館は、学校の図書室とはまた違った雰囲気を持っていた。



那は週に4回バイトをした。


時間はまちまちだし、たまに部活で休んだりもする。


でも、毎日忙しくったって、那にとっては苦痛ではなかった。





勉強も頑張った。

図書館でのバイトは、乱された本を元に戻したり、返却された本を元に戻したり、やってくる人に案内をしたり…そして、それだけでなく、手があいたら自由なことをしてすごしてもいいとのこと。


だから、那は勉強に打ち込んだ。



…恋をする余裕をつくらないように。