「ごめんね。何も知らないで…私浮き足立ってたんだと思う。
自分だけ幸せだって…麻子が、そんな気持ちなら私を嫌いになるのも無理ないよね。」



那はもう一度ごめんね、と伝えると嗚咽をかみ殺して走り去った。



残された麻子は、その場にうずくまったまま動けなった。





教室に戻った那は、泣き顔のまま京平のところに走った。




「はなしたい…の。」



京平の心臓がどくんとはねた。