周りを見渡してもいない。 …トイレかお風呂か。 志はどう考えても疲れからくる鼓動ではなく、緊張からくる胸の痛みを感じていた。 (あっーくそ。まじでここはどこなんだ。) 誰の部屋なのかわからないから、とりあえず座りもせず志は突っ立っていた。 ピンクの色をした、不思議なものには目を向けずに、そればかりを考えていたんだ。 ここになぜ自分がいるのかもしらずに。