仲直りしてから、確かにうまくいってた。 …うまく取り繕ってた。 お互い必要だから、失いたくない。 だから核心には触れずに、遠くをなでるように愛し合った。 でも不安というのは簡単にぬぐいされるようなものではない。 那が、志以外の男の名前を寝言でつぶやいたこと。 そして…すれ違いの後、志が那に触れた時の震え。 一度は崩れたものが、もう一度戻ることはない。 違う形として、形成しなおすことならできる。 志は志ではなく 那は那でない状態 そんな状態だからこそ、うまくいってた。