部屋で、思い出のぬいぐるみを抱きしめて泣いていると、どこから入ったのかそこには春が立っていた。 「お前、馬鹿だな」 そう…らしくない声をかけて、那を抱きしめて 「っさい!離れて!ねえ!」 志以外の人に抱かれるってことが、これほどに嫌なんだってわかった。 もう志に抱かれることがないって思えば思うほど、春が鬱陶しく思えた。 大きな声で叫んで、春を突き飛ばし、春に抱きしめられて少し暖かくなった自分の腕を那は夢中でかき抱いた。 声も出さずに痛い顔をする春。 その痛みは、腰を打った痛みではなく