志の中にゆっくりと黒い闇が立ち込める。 その闇で侵食される前に、志はドライヤーのスイッチをいれた。 うるさい風音。 やけくそになった志は、音なんて気にせずに…那の髪を乾かすでもなく…ただ音と風だけを感じていた。 過去。 絶対に自分には手の届かない世界。 那の過去を、知りたかった。 そして…その過去に触れたいと思った。