ふっと我にかえる。 何を考えていたんだろう。 絶対に忘れてはならない記憶。 記憶というよりも、これは現実だ。 那を絶対に放してはくれない現実。 幸せな今とは違って、本当の現実には…重すぎる障害がたくさんある。 那はふうっと軽く息を吐き、シャワーを浴びにお風呂場へと向かった。