嘘つきシンデレラガールと二人の偽王子!?


「まあ、払うけどさ。緩奈ちゃんの歓迎会に水を差したくないから。でも、一言謝罪ぐらいするべきよね」
そう言いつつも、ワインの値段に一人でひーひー言っている。
「あの、ワイン代も少しずつ出しあい――」

店員のミスだから、皆で負担しようと言おうとしたけど、紡さんが伝票を自然に奪うと、塚本さんに微笑んだ。

「じゃあ、いつも頑張っている事務の皆さんへ、囁かな御礼ってことで、ね」
「副社長! 困ります、それは私が」
「緩奈さんの歓迎の場だから、水を差したら駄目ですよ」
クスッと笑って塚本さんを制止して、伝票とカードを持って支払いへ向かった。

「わー。スマート」
「流石、副社長。素敵ですね」
「うーん。素直に喜んでおこうかな」

こっそりワインの値段を見たら、ビヤガーデンのくせに一つ浮いた値段をしていた。

副社長、恐るべし。
笑顔以外の表情を、見たこと無い気がするけど、一体何を考えているのか、それとも本当にあの笑顔が本性なのだろうか。

御曹司二人は、なかなか癖者だらけで怖い怖い。