契約社員なのに、王子様に近づいたのがいけなかったのか。
それとも、王子が私のお弁当を食べるせいでランチで出会う機会が激減したからか。
思い当たる節が一杯ある。
例えその王子が、仕事では容赦ないか集中している間は私の存在や声を全く聞かないでデザインするような俺様であっても、嫉妬は全部私に振りかかって来るんだ。
「うちじゃないね。って事務は今日、飲み会じゃなかった?」
重たそうな荷だったので、機材管理部の方へ望みを託していたのに、首を振られた。
「はい。でも、まだ時間があるので」
「此処の作業が終わったら変わってあげるから頑張りな」
電源が付かなくなったパソコンと、ウイルスにやれてたパソコンの二台を修理したり初期設定からやり直しているらしい、年配のおじさんにまで心配されてしまった。
どう見ても、大変そうなのは向こうなのに。
エレベーターの壁にかかった鏡に映る私の顔は、真っ青だった。
だから、心配してくれたんだろう。
飲み会ぐらいで本当に情けなさ過ぎる。



