定時に私が降りていけたら一緒に行こうと言われていたので一階のロビーで塚本さんたちと合流しようとしていたら、四人組が近づいてくるのが分かって固まった。
帰ろうとしているのか、四人は思い思いのオシャレな私服を着ている受付嬢だった。
「ねえ、貴方、事務の人よね?」
じろじろと上から下まで値踏みされて不気味だったけれど、素直に頷く。
「お預かりしたこの荷物、どの部署か書いてないけど急ぎの荷物みたいなの。今から一つ一つの部署へ聞いて回って貰える?」
「今から、ですか?」
荷物、と言われて目の前に持って来たのは,、台車に乗っている段ボール。宛先がうちの会社だけど、それ以外はミミズが走ったような英語で読めない。
「お願いできるよね? 私たちの管轄じゃないし、急ぎみたいだし」
「あの、私これから待ち合わせを――」
「仕事と飲み会、どっちが大切か分かってる?」
ふんわりとした巻き毛を指でくるくると遊ばせながら、はっきりと言われて俯いてしまう。
他の三人がクスクスと笑っているのが聞こえた。
「契約社員が歓迎会だってさ」
そう言い残して四人が外へ出て行く足音が響いていく。
そんな事はないと否定したいけれど、これは彼女たちがわざと私へ――。
ブンブンと頭を振って、台車の荷物を確認する。
まだ、塚本さん達が予約してくれたいた時間には少しだけ余裕がある。
一緒には行けないけれど、時間にさえ間に合えば問題はない。
取り合えず、一階から回って行こう。



