嘘つきシンデレラガールと二人の偽王子!?



「差し入れを貰った」
また二人だけの部署に緊張しながらも仕事をしていたら、新さんが苦い顔で紙袋を四つでディスクに置いた。
「うわ」
老舗和菓子屋『春月堂』の金魚を浮かべた水羊羹、『立夏(りっか)』、銀座『dawn』本店の限定ショコラ、今流行りの焼きドーナツのお店のはまだ温かいし、こっちは王室御用達の英国紅茶だ。 
「昨日の林田からだ」
「こんなに食べられませんね。どこか違う部署へおすそ分けしますか?」
二人しかいないのに、このお菓子の山は勿体ないけど食べられそうにはない。
「事務にでも持っていっておけ。あいつらに迷惑をかけたようなもんだ」
「でも悪いですね。別に娘さんの麻里亜さんが悪いわけではないのに」
と、言いつつも名店ばかりで食べたくてそわそわしてしまう。
「アイツは親の権力を笠に、紡とお見合いまで漕ぎ着けようとしてたから、強かだぞ」
「副社長の婚約者候補ってことですか?」
紙袋を開けながら、事務に持っていくのと新さんのを分けていたら、新さんが珈琲を注いでいた手を止める。
「気になるか?」