「お疲れ様です。適当に乗せたのですがいかがですか?」
朝から一緒に会場の準備をんしてくれていたスタッフさんに気付かれて、一口サイズのケーキが何個も乗ったお皿を頂いた。
厚かましくも受け取って、我慢できずにその場で一口食べる。
美味しい。
疲れた体に甘いスイーツは本当に幸せな気持ちになっちゃう。
「美味しいです」
「良かったです。もうすぐパスタも追加が来ますよ」
にこやかに笑っていたら、後ろから咳払いされる。
「このホテルのパティシエは私も知り合いなのだが、まあ私はオーナーとも古い付き合いだが。私には持って来ないようなので自分から伺ってみたよ」
早口で言うと、スタッフさんを睨むふくよかなおじさん。
アルコールの匂いがきついし、なんかちょっと態度が高圧的で身構えてしまう。
よく見ると、近くでペコペコと頭を下げている二人の男性がこちらに何度が視線を向けている。お付きの人なのかな?
「全種類だ! 急げ!」
スタッフさんに怒鳴る姿に思わず怪訝な顔をしてしまう
スタッフさんは私に善意でくれたのだから欲しければ自分か取り巻きにでも取ってもらえばいいのに。
そんな隣にいた私をおじさんは睨みつける。



