「ウチの部署の歓迎会はいつしようかしら」
「私のですか!?」
「そうよ、会社とは別にしなきゃね。和食と洋食どっちが良い?」

契約社員なのに、歓迎会をしてもらえるなんて。
不覚にも泣いてしまいそうになった。
就活の負け組で、しかも社員としての歓迎会は招待されていなかったのに。

「でも、歓迎会までは事務は忙しいからちょっと待ってね。貴方が入ってくれて助かるわ」

厳しそうな最初の雰囲気を打ち砕く様に塚本さんは綺麗に笑った。

「ありがとうございます。どちらでも嬉しいです。甘いものがあれば尚です」
「ふふ了解。じゃあ、仕事の出来次第ね。定時までにこれを終わらせましょう」