「俺はチームの皆に一連の事を報告してくる。ちょっとだけ待ってて貰えるか」
「……はい」
何故かまともに視線を合わせられなくて、下を向いてしまった。
「大丈夫。軽い打撲よ。踏み外した時に捻らずにぶつけただけみたいね。手の甲の傷ももう引いてるしね」
足に湿布を貼られると、熱を浴びた足首が急激に冷えていく。
「それは良かった。だが、歩き回るなよ」
ちょっとだけ安堵した新さんがそのままチームがまつ部署へ戻っていく。
冷やした途端に、ズキズキと痛みが走ってきてその痛みがこれは夢じゃないのだと教えてくれる。
手の甲の引っかき傷も、手首の傷も。
手の甲にされた口づけも、
爪先にされた口づけも、
私に熱を帯びさせるには十分だったけれど、私にドキドキと熱い鼓動をくれるだけでは、胸の痛みは抑えられない。
私が欲しいのは――。



