「きれーい。こっちは可愛いっ」
コロコロと表情を変えて、反応も大きくて見てるこっちも顔が綻びそうなほど天真爛漫で驚く。
綺麗が、身体から溢れてる感じ。
それでも紳士の仮面をつけた紡さんの表情が変わることはなかった。
貼り付いた笑顔は、完璧に営業用だった。
「今公開できるのは此処までですね。一応試作品がありますがこちらはカメラ良いですよ」
一回りしたあとに紡さんが言うので、私がネックレスと髪を止めるバレッタを渡した。
「するする。機材準備して」
早速使っていないディスクの上に持って来ていたベルベットの布を引いて並べだした。
ネックレスは、シンデレラが変身する前のものなので花型の中心に宝石が輝いているのとバレッタは蝶の形でシンプルだ。撮影には二つは地味なのかもしれない。林田さんは納得できなさそうに唸っている。
「新さん、これをお借りしていいですか」
「あ、ああ。それで良いなら」
以前、映画の帰りに新さんが買って帰ったドライフラワーを辺りに散らして、香水瓶などにサンプルの宝石を入れて、私が買った詩集も置いてみた。
「可愛いわね。ルージュとかも置いちゃおうか」
「じゃあ、私のを」
カバンからルージュを取り出してミラーも置いたら、一瞬林田さんが私のルージュを見て固まったような気がした。



