嘘つきシンデレラガールと二人の偽王子!?


「色んな人が見学したはずなのに、なかなか契約が決まらない点に不信があるからですからね」
「うまいうまい」
カランとコップの中の氷を揺らしながら、面白そうに私を見る。

「いい加減、腹を割って黒い中身を見せて貰いますかね。良物件かはそれからです」
「新をこっちの世界に引きずり込んだのは俺だから、ですかね」

間髪入れずに、簡単にそう言ってのけた。
もう少しはぐらかすと思っていたので此処まですんなり言われて思わず目をぱちぱちさせてしまう。

「何をやっても普通以上にできてしまうからさ、大学時代に自分探しってやつですかね? あれが俺にも起きてしまい、会社を経営したくなったんですよね。どうせなら親をこえてやろうと。で、デザイナーのコネもツテも無かったから高校生の新を大人の世界に巻きこんだ。これでも俺、後悔してますよ。本人が満足だって言っても、ね」
「だから、色々選ばせようとしたんですか? 新さんだっていつまでも高校生じゃないですよ。そんなに歳も変わらないのに本当にしっかりされてるし」

そもそも自分探しで会社を創立しちゃう人なんて聞いたことない。