嘘つきシンデレラガールと二人の偽王子!?


家に到着して玄関を思い切り開けると、玄関に靴があった。
ソファには脱いだままのスーツ。 ハンガーにかけてないとは、いつもスーツにはシワ一つ見られない隙のない紡さんらしくない気がした。

「よし。お前、少しだけここに隠れてろ。ちょっとだけ落ちつけ」
今にも飛びかかっていきそうなテンションの私を何を思ったのか、新さんはウォークインクローゼットへ押し籠めた。
自社のジュエリーやカバン、靴など釜井さんみたいな女の子たちが見たらテンションが上がってしまいそうな可愛い空間だった。
よく見れば、タオルとかお風呂用品を仕舞っている棚もある。

土の付いた野菜入り段ボールを持った私には、似合わない空間だった。

「あれ、新だ。帰るの早かったですね」

ドアが開く音とともに、飄々とした紡さんの声がしてどきりとする。
ドアに貼りついて耳を傾けるけど、その飄々とした声に、今すぐ大根を持って叩きに行きたくなる。
人の気持ちもしらないくせに。

「どう言うつもりだよ、今日のアレ。不破が何も分からず可哀想だったろ」

「フェアじゃなかったからです。だた、それだけですよ」