嘘つきシンデレラガールと二人の偽王子!?


新さんも車から出ると、口に煙草を咥えてライターで火をつけだした。
それを確認して、私も大急ぎで自分の部屋まで走り、荷物をまとめると廊下に置いてあった段ボールを持ってまた新さんの元へ戻る。


「新さん」
「――その荷物はなんだ。嫌な予感しかしねーぞ?」

「お家にお邪魔させて下さい。私、片付けします。それにお弁当も二つあるし」

「お前……」

「紡さんからまだ言い訳を聞いてません。新さんが怒るなって言うならば、腹を割って話して貰わなきゃすっきりしません。だから泊まります。そ、それに一人にされたら泣きます。泣きわめきます。大声で赤ん坊の様に泣きますからね!」

理由は分からないけど、何かを見据えてこんな事したならば、私も腹をくくる。

この二人に悪い影響でしかないのならば……社長に私から婚約に関して改めてお断りさせてもらう。
半ば脅迫めいた言葉に、新さんが呆れているのがわかったけれど、段ボールを強く握り締めた。

「その荷物は後ろの席にでも置いてろ」
「新さんっ」
「確かに。兄貴が目を丸める姿が見てみたい気もするな」

にやりと笑うと、灰皿に煙草を押し付けた。

そして、運転席に乗り込んだ。


「仕方ねー。さっさと行くぞ」
「ありがとうございます」

この悔しさをバネに紡さんにぶつかってやろう。