嘘つきシンデレラガールと二人の偽王子!?


涼しげに笑う紡さんは、私に新さんのスランプをどうこう出来るとは思っていなかったと思う。もしかしたらの一手にすぎない。

この人の笑顔の裏は、まだよくわからない。

「螺旋階段って、女性が登っていくのに可愛らしくありませんか? やっぱ形から入って欲しいモノですね」

一緒に螺旋階段を登りながら、そんな事を言っているけど。
その本心はよくわからない。

「そう言えば、その手に持っている詩集はどうしたんですか?」
「これは今日、作った栞を挟みたくて買ったんです。栞作りが楽しくて楽しくて」
「ふうん。では、俺からも本物ではないですが、すぐにはできないので」

階段を登り終えた紡さんは跪いて珈琲の容器を床に置くと、小さな紙袋から箱を取り出した。

「大切な貴方に」

箱を開けて此方に向けると、その中には銀色に輝く指輪が入っていた。