「本気で信じられん。よくもまあ、こんなデザインでOK出そうとしたな、あいつら」
「新が100枚もデザインしたからですよ。もうどれがいいとか分からなくなったんでしょうね」
スランプ気味と聞いていたから、深刻そうに話してはいないものの緊張して視線を上へ上げられない。
「はあ? そんなんで良いもんが出来ると思ってんのかよ!」
「あーもー。五月蝿いですね。頭に響くから怒鳴らないでください。まったく」
ビアガーデンでは、全く酔わなかったくせに昨日のワインやシャンパンには酔ったのか、具合が悪そうな紡さんがパソコンを片手でポチポチと操作しているが、その姿からは全くやる気が全く感じられない。
「昨日はお楽しみだったようで。兄貴が午前前に帰るなんて初めてかな。お子様デートはどうだった?」
嘲笑うその姿は、仕事ができない苛々を感じさせた。
「すっごく濃い時間でしたよね」
「はい……」
確かに経験できないようなことが連続していた。
「あーあ。テーマカラーも決まっているしテーマもモデルもシンデレラで統一されてるのに、なーんで浮かんでこねーかな」
不機嫌そうにそう言うと、頭をシャーペンで掻く。



