ベーグルを10個×二箱買ってから帰る頃には、お昼タイムで受け付けも人の姿が無くて、胸を撫で下ろした。
今日の打ち合わせ、20人も来られるわけじゃないよね。
と思いつつ首を傾げていたら、紡さんはベーグルが入った箱をロビーの休憩室でお弁当を広げている女の子たちの元へ持って行った。
――あの集団は、受付の新入社員の人たちばかりだ。
「いつもお仕事お疲れ様です」
「きゃっ 副社長」
「お疲れ様です」
「これ、良かったら皆で食べて下さい」
紡さんが箱を渡すと二人は大はしゃぎで御礼を言っていた。
ほら、ね。
別に私だけ特別扱いってわけじゃないんだから。
「あと、先日林田麻里亜が乗り込んできたようで御迷惑かけましたね。今度から乗り込んできたら俺の所へ案内して下さっていいですから」
その爆弾発言に、ポカンとする二人以上に私が驚いてしまう。
「仕事かもプライベートかも用事は様々ですが、どちらでも案内お願いしますね」



