真子が可愛いのはいつものことだ。
「ふ~ん、うちに来たんだな。よかったな」
眠たかったから適当に返す。
でも…
「浴衣、似合ってたよ」
大樹のその言葉に俺は飛び起きた。
は!?え??
「おい大樹!浴衣ってなんだよ!!」
俺は大樹に詰め寄った。
すると、母さんがカップラーメンを持ってやってきた。
「真子ちゃん、お祭り行くみたいで着せてあげたのよ。本当にすごい可愛いかったのよ。ね~大樹」
「うん!最初真子ちゃんってわかんなかったもん!」
そう言ってニコニコ笑う大樹と母さん。
ちょっと待て、秋は今日本にいないし…
真子が他に誘うやつなんているか?
そう考えたらアイツの顔が浮かんだ。
あの可愛い顔した奴。たしか松永。
「なぁ、大樹。お前祭り行きたくねぇか?」
「行きたい!行きたい!!」
俺がそう聞くと大樹は飛び跳ねて喜んだ。
そして俺は大樹と2人で祭りに行った。

