「よし、じゃあお前らまた2学期に会おう!」



そう言ってさわやかに教室を去って行った原田先生。

明日から夏休みとあって教室では歓声が上がっている。



「真子!あたし夏休みは後半にこっちにいるから!」



秋がそう言ってあたしの席に来た。

秋の家はお父さんが社長のお金持ち。

だから夏休みの前半はハワイの別荘で過ごすのが毎年の秋の家。



「うん!帰ってきたら教えてね!」



あたしは秋とそう言って別れた。

そして啓太のとこに行く。



「啓太今日も部活だっけ?」



「おう!1日でも休むと体なまっちまうからな!!」



にっこり笑ってそう言う。

ホントに啓太はサッカー好きだなぁ。



「ケガには気を付けてね!」



「おう!お前も気を付けて帰れよ!」



そう言って手を上げて教室を出て行った。

周りを見ればほとんどの人が帰り始めていた。

さて、あたしも帰ろ。

そう思って荷物を持つ。



「重っ!」



こんなんだったらボチボチ持って帰ればよかった~。

なんていまさら言っても遅い。

あたしは重い荷物を持ち上げて靴箱に向かった。

靴箱に着くと…