「あ、えっと、こ、これ靴、は、履け」
そう言ってあたしの足元に置いたのは、少しヒールのある、ベージュのパンプス。
このワンピースによく似合う。
「…ありがと」
あたしはそのパンプスを履いた。
なんだか少し、大人になった気分。
そう思ってあっと思った。
今日はあたしの誕生日だった。
あたしの、18歳の誕生日。
「真子」
そう思っったとき、秋があたしの目の前に立った。
そして、
「誕生日、おめでとう」
そう言ってあたしの頭に何かつけてくれた。
鏡を見ると、ラインストーンの入ったお花の飾りだった。
キラキラしていて綺麗。
「それ、俺と秋からな」
啓太が秋の隣で少し照れたようにそう言った。
頭に付いたお花の飾りにそっと触れる。
2人が、あたしの為に買ってくれたんだ。
「ありがと!2人とも!」
秋と啓太に飛びついた。
すっごい嬉しい。

