それから、朝ごはんを軽く作って2人で食べた。

隼人くんの部屋でいっぱい話した。

最近の学校の話や、この前の旅行の話。

お昼を食べて、あたしは軽く掃除をして、洗濯を取り込んで

新しいヒエピタを持って隼人くんの部屋に戻った。



「入るよ~」



あたしはそう言ってドアを開けた。

すると、隼人くんは気持ちよさそうに寝ている。

そっと隼人くんに近づく。

綺麗な肌に長いまつ毛。

見とれちゃうほど整ってる顔。

隼人くんのこのふわふわしてる髪は天パだってことを、一緒に住んで初めて知った。

お風呂出たあとはクルクルしていて可愛い。

そんなことを思って笑う。

そして、隼人くんの寝顔を見て改めて思う。

あたし…隼人くんのことが好き。

でも…もうすぐこの家から出て行ってしまう。

新しいマンションが出来るから。

そうすると、あたしはまたこの家に一人。

なんだか、寂しい。寂しいよ…。

あたしの目から一筋、涙がこぼれた。